節税対策で会社を設立するというのはよく聞きますが、それでは会社を作ると実際、税金がいくらぐらい安くなるのでしょうか。
例として所得が600万円、各種控除が200万円である個人事業主(白色申告者)について考えます。この場合、事業主の所得税は376,000円です(平成14年度、以下同じ)。これに対し、事業主が会社を設立して役員になれば所得税は180,800円になります。なぜ195,200円も安くなるかというと所得が事業所得から給与所得に変わるからです。すなわち会社を設立し、事業主が会社の役員になれば、その者は会社から役員報酬を受けとるという形になります。この役員報酬は給与所得にあたりますが、給与所得は事業所得の約7割で計算されます。先の例では役員の給与所得は426万円になり(71%)、所得が174万円も減るわけです。
さらに重大なのは個人の住民税や事業税も所得を基準に算定されるということです。そのため税金の合計ではさらに大きな差が出ます。冒頭の例であれば個人事業主の所得税、住民税、事業税の合計より会社の法人住民税と役員の所得税、住民税の合計の方が33万円以上も安くなります。
当事務所にも3月の確定申告後、「税金がこんなに高くなるとは思わなかった」と言って、会社設立を依頼される事業主の方がよくおこしになります。 |